カクテルの基礎知識

カクテルのさまざまな技法(2)

 

 

カクテルの技法「デコレーション」と「ピール」について説明します。

 

 

「デコレーション」は、カクテルを飾ったり、香りを付けたり、色彩に変化をもたせたりすることで、カクテルの個性を深めます。スタンダードカクテルでは、材料を混ぜ合わせる比率が同じであっても、使用する材料を変えたり、デコレーションをしたりすることにより、カクテルの名前が変わるものも多いです。そのため、デコレーションを行う際は、レシピに記載されている手順に従いましょう。

 

 

もちろん、工夫とセンスによって、さまざまなデコレーションが可能なカクテルもあり、これもカクテル創作の楽しみの1つと言えます。いずれにせよ、カクテルの風味や香り、そして彩りの調和をよく考えて、カクテルを楽しみましょう。また、アメリカでは、デコレーションのことを、「ガーニッシュ」と表現します。

 

 

「ピール」とは、果物の皮の小さなかけらのことを言います。カクテルレシピにおいては、レモンやライムといった柑橘系類の皮を薄く切り取って、皮に含まれている芳香効果のある油を絞り、カクテルの香り付けをするために用いられます。

 

 

ピールは、レモンやライムなどの皮を、直径2、3cmの円形や楕円形に切り取って作ります。皮の白い部分まで切り取ると、苦味が強くなってしまうので、薄く切り取るようにしてください。その手順は、ピールを中指と親指で挟みながら、カクテルの表面に油が広がるように、人差し指の腹で皮を押さえて絞ります。グラスの20cmほど斜め上から、油を軽く飛ばすようにします。

 

 

また、指先で皮をひねり、カクテルに果物の皮に含まれる香りを移す技法を「ツイスト」と言います。